「都道府県単位の財政運営」の案など提示—高齢者医療制度改革会議
後期高齢者医療制度に代わる新たな医療制度のあり方を議論する厚生労働省の「高齢者医療制度改革会議」(座長=岩村正彦・東大大学院法学政治学研究科教授)は6月23日、事務局が示したこれまでの議論を整理した資料などを基に、総括的な議論を行った。 事務局が示した「これまでの議論の整理」は、▽制度の基本的枠組み▽国保の運営のあり方▽費用負担▽医療サービス▽保健事業等—の5項目から成っている。 制度の基本的枠組みでは、サラリーマンである高齢者や被扶養者は被用者保険に加入し、それ以外の自営業者や退職者など地域で生活している人は国民健康保険に加入することを提案。その上で、高齢者が退職を主な要因に国保に偏在して加入することになるため、年齢や所得などの構造的要因に着目した保険者間の調整の必要性を指摘している。 また、国保の運営のあり方については、高齢者が国保か被用者保険に加入した場合、市町村国保の中の、少なくとも75歳以上の高齢者医療については、引き続き都道府県単位の財政運営にする必要性を提起。その場合、退職年齢や年金受給開始年齢などを考慮すると、65歳以上の高齢者医療を都道府県単位の財政運営にすることが考えられると指摘している。さらに、市町村国保の財政基盤を考えると、高齢者だけでなく全年齢を対象に国保の広域化を図ることが必要としている。 この日事務局が示した、都道府県単位の財政運営にした場合の国保の運営スキーム案では、保険者機能の発揮のためには、「都道府県単位の運営主体」と「市町村」が国保を共同で運営する仕組みにすべきではないかと提案している。 それによると、「都道府県単位の運営主体」が、給付に見合う都道府県単位の「標準保険料率」の設定や保険給付を行う一方、「市町村」は標準保険料率を基に、収納状況などを勘案した保険料率の設定や、世帯主に対する保険料の賦課、資格管理や保健事業などを行う。 保険料の収納については、国保の広域化を実現して安定的な運営を図るため、対策に市町村が積極的に取り組める仕組みの必要性を指摘している。 同会議では基本的な枠組みについて、「納得性が高い」「妥当な整理」など肯定的な意見が多かった。一方、国保への財政支援の必要性を指摘する意見や、高齢者間の不公平さを問題視する意見も出た。 鎌田實委員(諏訪中央病院名誉院長)は、「医療供給体制そのものも、県にある程度の権...